To Heart

発売日
1999年3月25日
発売元
アクアプラス
定価
6,800円


ソフトの概要と感想

画面イメージ

画面イメージ

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パソコン用18禁ゲームのLeafビジュアルノベル第3弾の移植。 プレイステーションへの移植ということでアダルティなシーンのカット&シナリオのリメイクが行われてます。 元々、アダルティなシーンは後からつけたとも思える不要なシナリオも多く、さらにコンシューマ移植となると質が落ちるのが気がかりでしたが、今回のリメイクはかなりよく出来ていると思います。

操作も元は文書を選んで行動してましたが、今回はビジュアル的にその場所にいるキャラが表示され、それを選ぶ仕組みです。おかげでいつ誰がどこにいるかというメモをとる必要も無くなり、プレイしやすくなってます。 その他細かいところも操作しやすくかなりうまい移植といえます。

気になるアクセス関係ですが、シナリオをスキップし始めるとCDのアクセスが若干遅く感じられますが、我慢できる範疇です。 メモリーアクセスも非常に早いのでこまめにセーブしてもストレスを感じません。 セーブバッファはかなり多めで…数えたことが無いです。うちでは1つしか使いませんでしたし。

音関係ですが、さすがにサンプリング音源だけあって音はかなり良いと思いますが、パソコン版をプレイしているとなんとなく最初違和感があります。 OP/EDの曲も一新されてますが、個人的にはよくなった感じがしてます。

それと、ゲーム中にシューティング、アクション、パズルゲームが入っており、おまけでもプレイ可能となってます。 これがまた出来がよく、かなり楽しめました。個人的な一番のヒットはシューティングの「お嬢様は魔女」で、スコア自体は低いもののノーミスクリアするまでプレイしてました。

今回の移植で「声」が追加されました。元のゲームは当然声なんて入ってません。 どんな感じに化けるか気がかりでしたが、無難に移植されたという感じですね。 声の追加でイメージがさらに固定されてしまったのがちょっと残念ですが、まあ、問題無いレベルですね。 個人的には声無しでもよかった気がしますけどね。声無しで1枚だったらもっと素晴らしかったと。

移植されて一番まずいと思ったのが選択肢の選び方でシナリオが進行しなくなる点です。 確かに元々ゲーム性に問題があり、ただ文書を読むだけという印象を受けますが、選んだ選択でいろいろ変わる話を楽しむことが出来ました。 しかし、今回いろいろ試そうとするとバッドエンドにたどり着くケースが多発…どうやら選択肢のの選び方でクリアに必要なフラグが仕込まれているみたいです。 このおかげで、元の「ビジュアルノベル」というジャンルとは言えず、「アドベンチャーゲーム」に近づいたのでは?と思いました。 結局話の流れが一本道化され、プレイさせれている感じが強くなってしまった感じがしてます。 個人的にはノベルとして楽しんでいたので、この移植にはガッカリでした。

まあ、こういった難点もありますが、シナリオもかなりよくなりましたし、十分堪能出来ましたからおまけで満点です。