夢のつばさ

発売日
2000年9月28日
発売元
キッド
定価
6,800円


ソフトの概要と感想

画面イメージ

画面イメージ

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プレイステーションオリジナル。ノベル風アドベンチャーゲームです。 父親の影響で空を飛ぶことに夢を持つ主人公と取り巻く女の子との恋愛物となってます。

まず、ゲームシステムですが、完璧ともいえる出来です。基本的な機能はみんな揃ってますし、セーブバッファもたくさんあります。 セーブに場面のコメントとスクリーンショットが出るあたりも画期的だと思いました。 強いて不満を言うなら、メッセージスキップ速度が遅いことくらいです。 ほかのゲームと比べればたいしたこと無いと思いますが、もう少し早ければよかったかな?と思います。

音楽はメインで流れる曲が若干暗い感じなので、全体的に暗く感じます。キャラクタのBGMは明るい曲で構成した方が良かった感じです。 まあ、好みの問題もあるでしょうからこんなものかな?という感じです。

重要なシナリオですが、ヒロインと思われるキャラのシナリオが説明不足故に腑に落ちない点が多く未消化気味。 プレイしていてミステリアスなのはいいとして、最終的に説明が足りないので何がなんだかわからない状態です。 何を伝えたくてシナリオを書いたのが見えてきません。それで都合よく話が展開してしまうので「何じゃこりゃ」で終わってしまいました。 しかし、幼馴染が出てくるシナリオはさすがつぼを抑えていると思いました。 自分には幼馴染という環境は無かったのですが、多分こうなるであろうというお約束的展開は頷けます。 ほとんどの場面にて難の無い展開はさすがだと思いました。また、友人の妹のシナリオもなかなか堪能させてもらいました。 こういったキャラは嫌いではないのですが、展開も難なくこうなるであろうという展開なのでいいのでは? もう一人のシナリオがありますが、これも悪くないと思いました。 ただ、過去のトラウマを埋める理由が足りない感じがマイナスです。故に、半分は良くて半分は悪いという感じですか。 また、メインの赤とんぼが生かされてないのが残念です。ただあるだけだし。 それが今回メインのきっかけなのは判りますが、もう少しうまく演出出来たろうと思いますけどね。 結局どのシナリオも自分の夢がかなわないという展開もある意味びっくりしました。 友人の妹は自分の夢と引き換えという展開だったから別にいいけど。

ゲームとしてみると、問題がまたあります。まず、初回プレイで狙っても狙えないキャラが存在すること。 狙えないなら出すなと言いたい。狙わねばならないキャラの順番が決まっているのはゲームとして問題です。 アクションやシューティングみたいにステージのボスではないのだから、ノベルタイプとした以上、狙えないのは不具合だと思います。 狙えないならもっとマシな演出をすべきだと思いました。 友達の妹なら紹介だけで出てこなくなるとか、狙うなみたいに釘をさされるとか…まあ、この辺の表現はいくらでもあるはず。 狙っていていきなり路線変更されるとプレイヤーとしてはかなりむかつきます。 ステージ1をプレイしていたらいきなりラスボスが出てきたと同じくらいショックでしたよ。 次に、ヒロインと年上のお姉さんの話。これらは最終的にフラグ探しゲームとなってしまいました。 選んだ選択肢で大きくまずいか?と思える展開にしない限り、難易度が高すぎる結果になります。 この辺も演出不足が原因です。シナリオを読ませて楽しませたいなら難しい選択肢は不要と思いますけどね。

一部シナリオ的には悪くなかったけど、トータル的に見ると人に薦められるかどうかは難しいところ。幼馴染属性を持つ人なら十分堪能出来そうですけどね。