月別アーカイブ: 2018年1月

耐障害性

Stratusの耐障害性は、ハード的に行われていて、アプリケーションプログラムは意識する必要性がありません。CPUボード、メモリーボードなどがすべて二重化されていて、片方が障害となっても動き続けます。当然双方障害だとだめですが。1つのボードも中身が二重化されていて、ボード内でも障害検知が行われます。それ故、故障したボードをオンライン中に抜き差ししても問題ないという。
ハード障害でアプリ的に問題(エラー検知)されるのは、通信障害くらいでしょうか。通信ボードは相手との接続の関係もあり、接続自体を二重化できませんから、バックアップに切り替わるときに回線が切断されたり、停止します。この時アプリには回線切断の事象が通知されます。この辺りは、アプリケーション的にエラーリカバリするのが一般的でした。(データを破棄して、相手側にタイムアウトを検知させるとか、エラーの通知を行う等)

TANDEMでは、CPUボードが停止すると、そのCPU上で動くプログラムはすべて停止します。プログラムをソフト的に二重化して対応しており、メインプログラムとバックアッププログラムを別CPUで動かし、同期をとりつつ動作し、障害時にプログラムが切り替わるという手法でした。こういった手法をプログラミングしなければならなかったので、プログラマーにかかる負担が大きかったです。
パッケージを移植するために初期調査している段階で、HPの技術者にいろいろ聞きながら移植作業をおこなってましたが、この二重化の部分で聞いた情報が間違っていて、後に障害対策で苦労した記憶があります。ファーストユーザーに導入し、動かしてある程度の取引を処理したら、突然エラーが出始めたり、障害テストでCPUダウンさせて切り替わりのテストでバックアップがさらに停止したり散々だった。結局マニュアルを読み直して対応したのですが、社内の周りからの目は痛かったです。自分のスキルの低さもあったのだろうけど、自分的には騙された感の方が強かったと思う。

とまあ、ライバル2機種で比較すればStratusの圧勝って感じが今でも強いです。

パチンコ&アレンジゲーム


I/O 1980年6月号掲載。パチンコゲームとパチンコをベースにしたアレンジゲームを楽しむことができます。球の動きは本物の挙動とは違いますけど、それなりに楽しめると思います。

サポートされるエディタ

標準でサポートされるエディタはEmacsです。本家とは違い、VOS用にカスタマイズされたものです。Emacs LISPは使えませんが、カスタマイズは可能です。unformatted edit(通称edit)というワードプロセッサもプロダクツとして提供されており、購入してると利用可能です。やや重いですが、行選択などで反転表示してくれたり、わかりやすい操作性で愛用してる人も多かった印象です。インターネットが普及してから、公式のFTPサイトからフリーウェアなども利用でき、viも利用できました。

一応、line_editというラインエディタもありますが、これをメインで使うことはなく、シェルスクリプトに相当するコマンドマクロから呼び出して使うときに利用されます。また、PC性能がアップしてからは、PC側でソース編集をしてFTPでアップロードというやり方もできます。FTPサイトからSambaを入手して設定しておけばWindowsからエクスプローラ経由でアップロードも可能でした。

DEEP SCAN


I/O 1980年5月号掲載。セガのアーケードゲームを移植したもの。うまく移植されてると思います。当時、アーケードで遊んだ記憶がありませんが、見たことがあるくらいかな?

ファイルシステム

Stratus VOSには、いくつかファイル属性を持ってます。1回の読み書きで扱うデータを1レコードすると、レコード長が固定となる固定長ファイル、固定長にレコード番号を持つ相対ファイル、レコード前後にレコード長を持つシーケンシャルファイルがあります。また、パソコンのDOSやUNIX系ファイルと互換をとるためと思われるストリームファイルというものも存在します。特殊なファイルとして、プロセス間通信で使われるキューファイルもサポートされてます。プログラムのソースファイルには、シーケンシャルファイルかストリームファイルが使えますが、シーケンシャルファイルで作るのが一般的です。

ファイルにはキーをつけることができ、レコードの一部を使う組み込みキーをよく使われます。例えば、レコードを識別する通番や社員番号などの位置をキーにして、昇順に読み取ったり、ユーザー指定のキー内容で当該レコードを読み取ったりするのに使われます。この強力なキー機能により、データベースを使わなくても業務アプリの開発ができるので、使い勝手がいいです。トランザクション保護も使い込むと使えるのですが、自分の携わった業務では使わない方向で作られてました。

GUNDAM


マイコンゲームの本2に掲載。ガンダムの名前を使ってますが、アーケードゲームのコズミックゲリラのアレンジ移植です。ゲーム自体はなかなかよくできてると思います。